本を読んだ「システム障害はなぜ二度起きたか みずほ、12年の教訓」
システム障害はなぜ二度起きたか――みずほ、12年の教訓 | |
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日経コンピュータ
日経BP社 2011-08-01 |
2002年 みずほ銀行統合時に発生した大規模障害、2011年 東日本大震災による大量の
義援金振り込みに端を発した障害。
これら2度の障害の、真の原因を深く追求した内容です。
第一勧銀、富士、興銀の3行合併という、国内では前例のないシステム統合に対し
経営層の関与不足が障害発生の根本的な原因であると分析しています。
トップダウンの明確な指示がないために、3行それぞれの思惑が入り乱れた結果、
本来のあるべきシステム理想像から遠くかけ離れたプロジェクトとなってしまった点は
他人事ではないと感じました。
自分の現状と照らし合わせ、特に納得する記述を下記に3点あげておきます。
・プロジェクトマネジメントのスキルは、融資業務のスキルと同じ。
「相手が行っていることが本当かどうか見抜く力」、「この相手は信用できるかどうかを見分ける力」が必要。
・システム運用現場は、労働環境に恵まれてるとは言えない。データセンターには窓がないことが多く、
昼夜の感覚がつかみにくい。コンピュータの動作音が鳴り響く中で作業を強いられ現場の士気は
次第に低下する。
・システム障害は、情報システムからの「SOS」のサインである。
IT業界で働いている人にとっては大変参考になる書籍かと思います。
コメント
これはぜひ読みたいと思ってた。