本を読んだ「プロフェッショナルセールスマン 「伝説と営業」と呼ばれた男の壮絶顧客志向」
プロフェッショナルセールスマン ― 「伝説の営業」と呼ばれた男の壮絶顧客志向 | |
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神谷 竜太
プレジデント社 2011-05-18 |
伝説の営業マンと呼ばれる人はどの業界にもいるかと思います。
本書は、プルデンシャル生命のトップセールスであった甲州賢さん(故人)が、
いかに伝説と呼ばれるまでになったか?。
数々のエピソードとともにその生きかたを紹介した内容です。
「セールスパーソンは、自らの仕事をいかに創造的なものにできるのか?」
「プロというのは、なにを与え、なにを得る人たちのことを指すのか?」
「人間には、どこまでの可能性が潜在しているのか?」
帯に書かれたこれらの言葉が誇張された表現でないことは、読み進めていけばわかります。
一貫したテーマは「真の顧客志向とは」。
・翌朝にアポをとった顧客のために、大阪からタクシーで東京に帰る
・ジーンズメーカーの社長と打ち解けるため、似合わないジーンズをはいて訪問する
一見すると「泥臭い」と思ってしまいがちな行動が、人の気持ちを震わせるのだと思います。
自分のためにどれだけがんばってくれたか、そんなところに人は惹かれていくものかと。
この手の書籍でよく言われるのが「属人化された内容のため、参考にはならない」。
本書に限っていえば、かなり具体的なエピソードを元に構成されているため、
再現性は高いと感じました。
ただし、どこまで甲州さんと同じようにやりきれるかは、本人の決意(覚悟)の問題であり、
それを理由に本書が否定されることはないと思います。
「お客さんを喜ばせたい」という熱い気持ち。難病にかかりながらも
常に前向きでありつづけた甲州さんの生きかたは、見習うべきものが
沢山ありました。
自分の生きかたを考える意味でも、多くの人に読んでいただきたいと思える書籍でした。
2011年8月5日
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